コスピ7.57%急落、10月15日の韓国株式市場で何があったのか

コスピ急落とサーキットブレーカーを象徴するイラスト

2026年10月15日、韓国の株式市場に売り注文が殺到した。コスピは前日より454.59ポイント下がって5,554.22で引けて、コスダックも63.06ポイント下がって760.82で終わった。二つの指数とも、一日で7%以上下落した。

取引時間中には、売買を一時止める措置が、コスダックとコスピで順番に発動された。

✦ 10月15日の引けをひと目で

KRX通常取引の終値、韓国時間基準

コスピ
• 終値 5,554.22
• 前日比 -454.59ポイント(-7.57%)
コスダック
• 終値 760.82
• 前日比 -63.06ポイント(-7.65%)

この日の下落を一つのニュースだけで説明すると、大事な流れを見逃してしまう。米国の物価が再び跳ねたというサイン、半導体株の売り、AIインフラにつぎ込まれるお金と借金をめぐる懸念が、近い時期に重なった。確認された数値と市場の解釈を分けて、見ていこう。

数字で見た10月15日

✦ 10月15日の取引時間中の流れ

寄り付きから終値まで

✔ 寄り付き:コスピ 5,673.01/コスダック 784.45
✔ 取引時間中の高値:コスピ 5,751.45/コスダック 788.69
✔ 取引時間中の安値:コスピ 5,450.81/コスダック 745.43
✔ 終値:コスピ 5,554.22/コスダック 760.82
✔ 終値と安値の差:コスピ 103.41ポイント/コスダック 15.39ポイント

コスピは5,673.01で寄り付いた。取引時間中の高値は5,751.45だったけれど、安値は5,450.81まで下がって、結局5,554.22で取引を終えた。

取引時間中の安値より、終値が103.41ポイント高かったけれど、終値基準でも、前日より7.57%低い水準だった。

✦ コスピの終値の流れ

9月28日〜10月15日、KRX通常取引。線は目盛りから読み取った概算

5,5546,2797,004CPI発表急落9/2810/610/15
10月2日 7,003.74から15日 5,554.22まで約20.7%低くなり、9月28日 6,889.74と比べると約19.4%低くなった。

コスダックは784.45で寄り付いて、788.69まで上がったあと、取引時間中に745.43まで押されて、760.82で引けた。コスピの大型株だけでなく、中小型株の比重が大きいコスダック指数も、大きく下落した。

二つの指数の下げ幅が似ていたということは、売りの圧力が、市場の片側だけにとどまらなかったことを示している。

✦ コスダックの終値の流れ

9月28日〜10月15日、KRX通常取引。線は目盛りから読み取った概算

761840920CPI発表急落9/2810/610/15
10月6日 919.92から15日 760.82まで約17.3%低くなった。

一日の数字だけ見ると、下落がどれだけ長く続いたかを見逃しやすい。コスピは10月2日に7,003.74で引けたあと、10月6日から15日まで、7取引日連続で下落した。10月2日の終値と比べると、10月15日の終値は約20.7%低くなった。

9月28日の終値6,889.74と比べても、約19.4%下がった。コスダックも、10月6日の919.92から10月15日の760.82まで、約17.3%下りてきた。

一度の突発的な下落というより、数日続いていた弱含みが、15日にさらに激しくなった姿だ。

米国の物価が金利への期待を揺さぶった

✦ 下落のあとに重なった四つ

順位はつけずに並べる

米国の物価・金利への期待
9月のCPI発表のあと、利下げが遅れるという見通し
半導体株の売り
サムスン電子・SKハイニックスなど大型株が下落、フィラデルフィア半導体指数が前日に4.3%下落
AIインフラの資金調達の懸念
CoreWeaveの社債の利回りが15%超という報道
外国人の売り
大型半導体株に売り注文が殺到

最初の背景は、米国の9月の消費者物価指数(CPI)だった。米労働統計局は、現地時間の10月14日午前8時30分に資料を発表した。韓国時間では、10月14日の夜9時30分だ。韓国の株式市場が15日に開く前に出た情報だった。

米国のCPIは、季節調整ベースで前月より0.6%上昇して、季節調整をしていない前年同月比の上昇率は3.7%だった。ガソリン指数は、一か月で9.1%上がって、全体の物価の月間上昇分の半分以上を占めた。

食品とエネルギーを除いたコアCPIは、前年同月比で2.6%上昇した。エネルギー価格の動きが、全体の物価上昇を押し上げた姿だ。

物価指標一つで、米連邦準備制度の決定がすぐ決まるわけではない。ただ、物価が再び上がれば、利下げが遅れたり、高い金利がもっと長く続いたりするという見通しが力を得うる。こうした期待の変化は、株の価値にも影響する。

投資家は、将来稼ぐ利益を、いまいくらの価値と見るかを計算するけれど、このとき使う割引率が高くなると、数年後に大きな利益を出すと期待されていた企業の現在価値は、低くなりうる。

だからといって、CPI一つがコスピの急落をすべて説明するとは言えない。韓国市場ですでに続いていた売りと、グローバルなテック株の弱さも、一緒に見なければならない。

半導体売りとAI投資コストへの懸念

韓国では、サムスン電子とSKハイニックスのような大型の半導体株が大きく押された。米国でも、フィラデルフィア半導体指数が前日に4.3%下がるなど、テック株の弱さが続いた。

二つの報道の流れを一緒に見ると、韓国企業だけの問題というより、グローバルな半導体・テック株全般のリスク回避と結びついた下落だった。

AIサービスが成長すれば、高性能の半導体とメモリの需要が増えうる。でも、投資家は需要の見通しだけを見ない。

生産設備を増やすのにかかるコスト、競争が激しくなるときに価格と利益率がどれだけ維持されるか、いま使ったお金を現金として回収するまでどれだけかかるかも考える。

株価が下がったという事実だけで、企業の業績が当日急に悪くなったと断定はできないけれど、投資家が将来の利益にかけていた期待を下げたり、リスクを減らそうとしたりした可能性は、見てみる価値がある。

AIインフラ企業の資金調達の問題も、同じ文脈で見られる。AIの演算用サーバーとデータセンターには、大きな設備投資が必要で、一部の企業は、借り入れを活用して、事業を素早く拡大してきた。

10月15日の報道では、AIクラウド企業のCoreWeaveの社債の価格が下がって、流通市場で債券の利回りが15%を超えたという内容が出た。債券の価格が下がれば、普通はその債券の利回りは上がる。

投資家がお金を貸した代わりに、もっと高い報酬を求めているというシグナルとして読める。

ただ、債券の利回りが15%を超えたからといって、CoreWeaveがすでに債務不履行に陥ったという意味ではない。

既存の債券が市場で取引される価格と、会社が新しく資金を借りるときに負担する金利は同じではないけれど、既存の債券の利回りの急騰は、投資家の信用不安が高まったという手がかりになりうる。

AI需要が大きくなることと、AIインフラ企業が投資コストをまかなえるほどのキャッシュフローをつくり出すことは、別の問題だ。

外国人の売りと市場の安全装置

外国人投資家の売りも、この日の市場の状況で一緒に挙げられた。外国人の売りが下落の唯一の原因という意味ではない。ただ、時価総額が大きい半導体企業に売り注文が殺到すると、指数全体が素早く押されうるよね?

コスピは多くの企業を合わせた指数だけれど、規模の大きい銘柄の価格の変化に、より大きな影響を受けるから。

✦ 10月14日〜15日の時間の順番

発表と市場の措置

110月14日 夜9時30分
米国の9月CPI発表(季節調整の月間+0.6%)
210月15日 午前
コスピ・コスダックでサイドカー発動
310月15日 12時23分
コスダックの1段階サーキットブレーカー、757.88(-8.01%)
410月15日 12時38分ごろ
コスピの1段階サーキットブレーカー、5,528.05(-8.00%)
510月15日 午後3時30分
コスピ 5,554.22(-7.57%)、コスダック 760.82(-7.65%)で引け
610月15日 夜9時30分
米国の9月PPI発表(季節調整の月間+1.3%)、韓国市場の引け後

取引所の市場安定装置も、順番に発動した。まずサイドカーがコスピとコスダックで発動して、その後、二つの市場とも、1段階のサーキットブレーカーが作動した。

聯合ニュースによると、コスダックのサーキットブレーカーは12時23分13秒ごろに発動されて、そのときの指数は前日より8.01%低い757.88だった。コスピは約15分後、前日より8.00%下落した5,528.05付近で、取引が中断された。

✦ サイドカーとサーキットブレーカー

何が違うのか

発動条件サイドカー:先物価格が基準以上に急変
サーキットブレーカー:指数が前日の終値より8%以上下落した状態が1分続くなど
制限の対象サイドカー:プログラム売買の呼び値の効力
サーキットブレーカー:市場の取引すべて
時間サイドカー:5分
サーキットブレーカー:20分中断、再開後10分の単一価格売買

サイドカーは、先物価格が決められた基準以上に急変したとき、プログラム売買の呼び値の効力を5分間制限する装置だ。プログラム売買以外のすべての取引を止めるわけではない。

一方、サーキットブレーカーは、指数が前日の終値より8%以上下落した状態が1分間続くなど、決められた条件を満たすと、市場の取引を20分間中断する。取引が再開されたあとも、10分間、単一価格売買が続く。

二つの装置とも、急変する市場で、注文と価格をもう一度見直す時間をくれるけれど、株価を元の水準に戻す装置ではない。

〈サーキットブレーカーが発動した10月15日の急落と市場の動向をまとめたニュース映像です。〉
* YouTubeチャンネル『World Wide Wake』にあがっている動画だよ。

PPIの発表は韓国市場の引け後だった

米国の9月の生産者物価指数(PPI)は、現地時間の10月15日午前8時30分、韓国時間では同じ日の夜9時30分に発表された。韓国市場の通常取引の終了時刻の午後3時30分より、6時間あとだ。

したがってPPIは、その日の韓国の株式市場が引けたあとに公開された指標だった。

米国のPPIは、季節調整ベースで前月より1.3%上昇して、前年同月比の上昇率は6.3%だった。労働統計局は、月間の上昇幅が2022年3月以降で最大だったと説明した。

この資料は、その後の米国の金利とグローバル市場の動きを解釈するときに重要だけれど、時間の順序を考えると、10月15日の韓国株の急落を引き起こした事前の情報として使うことはできない。

韓国の投資家が寄り付き前に確認できたCPIと、引け後に出たPPIを区別して読まなければならない。

このあと市場で確認すること

今回の下落だけを見て、AI産業が終わったと判断するのも、たくさん下がったからすぐ反発すると断定するのも、早いと見る。株価は、企業の業績だけでなく、金利の見通し、投資家のリスク選好、大型株の需給、借り入れによる投資拡大への心配まで、一緒に反映する。

このあとの取引日には、四つを見てみる価値がある。一つ目は、コスピとコスダックがさらに安値を下げるのか、それとも下げ幅を縮めるのか。二つ目は、サムスン電子とSKハイニックスなどの大型半導体株の動きが、市場全体と同じ方向に続くのか。

三つ目は、外国人の売りの流れが落ち着くのか。四つ目は、米国の物価と金利の見通しがさらに悪くなるのか。まあ…実はみんな知っている内容だよね? でも、韓国市場は仕方ない気がする。対外変数にあまりにも多くの影響を受けるから。

物価が再び上がれば、利下げが遅れうるし、AI投資は、期待ほど速くキャッシュフローをつくれないかもしれない。このあとのAI関連企業の業績と金利の見通し、資金の流れを、よく見なければならなそうだ。

これは投資助言じゃないよ。わかってるよね?大切なお金は自分で守ろう。

今回はここまでにするよ。また会おう。

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